大切なお客様へ
最近、スチマー関連のお問い合わせが増えてきましたので、回答致します。
ヘッドライトスチマーは、ジクロロメタン(溶剤)を蒸気にして、ポリカーボネート(熱可塑性プラスチック)に吹き付けているため、塗布後はポリカーボネートが溶けた状態になっています。
この後に、すぐにクリアーやコーティング剤を塗布すると、ソルベントクラックが入りやすい状態になっています。
弊社も含め各メーカーのヘッドライトコーティングは、侵されていないポリカーボネートに対して攻撃性がない程度の溶剤を使用しています。
この溶剤は、密着性を上げたり分散性を上げたり、作業性を上げるために使用されています。
ところが、スチマーで溶かしてしまったポリカーボネートは、この微量な溶剤分でクラックを発生させてしまいます。
スチマー後に、各コーティングを塗布する場合は、最低でも3日から1週間放置後に塗装してください。
元の硬さになるまでには最低1週間かかります。
純正のヘッドライトカバーも成形後すぐにハードコートを吹き付けるとクラックが入るため、必ず歪戻しを行ってから、吹き付けています。
スチマー後は必ずハードコートすることをお勧めします。
ポリカーボネートを溶かして、むき出しになっているポリカは、傷がつきやすく、加水分解等の進行を早め、白濁します。