UVパテで聞いたことのあるトラブルの原因と改善方法についてまとめました。
照射不足や作業の不慣れによるものなどが多く見受けられます。

剥がれた

▶︎バンパーの切れ目をUVパテを接着剤変わり使って、剥がれた!

【考えられる要因 】点密着や線密着では、密着強度が足りない
【改善方法】面密着するようにパテを塗布し改善

▶︎ウェットオンウェットする際に、一層目の照射不足により、次のパテを塗布時に先に塗布したパテの一部が剥がれた。

ウェットオンウェットする際に、一層目の照射不足により、次のパテを塗布時に先に塗布したパテの一部が剥がれた。(ウエットオンウエットとは足付けせずにパテの重ね付けをすることです。
【考えられる要因 】照射不足
【改善方法】照射時間と照射距離を適正にし、改善

▶︎溶剤を使用している製品の溶剤抜きをせずに使用し剥がれた。 塗装時にキワが出てきた。

【改善方法】 溶剤をヒーター等を使用し、きっちり揮発させた後に光を照射し改善できた

エッジが決まらない。・ボロボロ剥がれる

▶︎パテのキワ、フェーザーエッジが、決まらない。 ボロボロ剥がれる

【改善方法】 照射機の波長が異なるため、材料に合った波長を使用することにより改善。 照射不足による場合は、照射時間や照射距離を見直すことにより改善

固まってしまった

▶︎工場に入ってくる西陽で、パテをシゴイている間に固まってしまった

【改善方法】太陽光を避けるために、衝立をたてる、カーテンを窓に取り付ける、遮光フィルムを窓に張ることで改善できた

▶︎ 缶を開けたまま使用していたら、数mm固まった

【考えられる要因 】太陽光等で表層部付近から硬化反応が始まった
【改善方法】使用する分だけ材料を取り出し、すぐに缶の蓋を閉まる 黒いbox等を使用し、小分けして使用する など

歪んだ

▶︎鉄板を延びたままにして、パテを付けたら、炎天下で鉄板が延び、パテが歪んだ!夕方になったら、もとにもどった!

【改善方法】鉄板のひずみ抜きをし張りを持たせることで改善できた えくぼ程度のヘコミでも炎天下で鉄板はさらに伸びることに注意

穴の輪郭がでた

▶︎ 穴の開いた鉄板に、パテを塗布。 暑い場所に置いていたら、穴の輪郭がでた。

【改善方法】鉄板に空いた穴や、ドリルで空けた穴は、鉄が熱膨張により動きやすい環境です。 穴にバーリングによる絞り加工が必要です。 その後、パテを塗布することにより改善できます。 なお、ボンネットなどの自動車メーカーロゴが埋め込んであるプレス加工されたヘコミの部分(鉄板等に貫通穴がない状態)は、そのままパテを塗布してもパテキワの問題がほとんど発生しません。

パテの研ぎすぎ・盛りすぎなど

▶︎ 材料が半透明や透明に近いため、周りに材料が残っているのが気付かなかった

要因 作業時の確認不足

【改善方法】材料を塗布するときに気をつける

▶︎パテを研ぎすぎた

【考えられる要因 】色付きのものから、乳白色や透明なものに変わり 凹凸の認識がしにくくなった
【改善方法】研ぐ前に、ガイドコート等を塗布してからぺーパーで研ぐ 1週間くらい使いづづけて、慣れてきた

▶︎パテを盛りすぎた

使い始めのころ、いつもより多く持ってしまい研ぎ時間がかかった

【考えられる要因 】パテや接着剤等は、乳白色や透明なため、色が付いているものと比較すると 凹凸の認識しにくい。 パテ等の盛り感が認識しづらくなる
【改善方法】1週間くらい使いづづけて、慣れてきた

▶︎パテやサーフェーサー硬化後、ペーパー(研磨紙)にからむ

【考えられる要因 】 酸素阻害の影響で、材料の表面がベタベタしている 材料のキメの細かく、ペーパーの目に詰まっている
【改善方法】表面のべたつきを、適切な波長で硬化させる シリコンオフ等で、べたつきを除去後、ペーパーを使う ペーパーの種類を変えた