光の強さの重要性を説明する前に、UV照射機に使用されているLEDについて説明します。

★LEDとは


光を発するダイオード素子(半導体)のことで、太陽光や白熱球、蛍光灯からは多くの波長が発せられているが、LEDは一つの素子から一つの波長しか放射できません。

★商品化されているLEDの波長例

● 可視LED(光自体から熱を放出することはほとんどない)
人間の目に光として識別できる400~780nmの波長の光を発するLED
青 :465nm,471nm 青緑 :505nm 純緑 :525nm,527nm 緑 :562nm,563.5nm,563nm,564nm
黄 :568.4nm,570nm,571nm,573nm 橙 :588.5nm,589nm,590nm,591.5nm,591nm,592nm
ライトアンバー :597nm アンバー :605nm,607nm,611nm,613nm
赤 :622nm,624nm,625nm 深赤 :637nm,639nm
白 : ---

● 赤外LED
700nmを超える波長の光を発するLED
740nm,770nm,775nm,810nm,820nm,830nm,850nm,855nm,870nm,875nm,880nm,890nm,
900nm,915nm,935nm,940nm,945nm,950nm,960nm,1020nm,1050nm,1140nm,1300nm,
1450nm,1550nm,3300nm

● 紫外LED(光自体から熱を放出することはほとんどない)
400nm以下の波長の光を発するLED
265nm,269nm,270nm,275nm,280nm,285nm,360nm,365nm,367nm,370nm,375nm,380nm,
385nm,390nm,395nm,400n,405nm,410 nm,415nm,420nm,425nm,430nm

★形(型、パッケージ)による分類


● 砲弾タイプ(写真参照)
● 面実装タイプ(写真参照)

★寿命


● ランプや白熱電球(約1,000~2,000時間)
● 蛍光灯(約6,000~12,000時間)
● LED(約20,000~40,000時間)

★消費電力


電球やランプ等よりも少ない電力で同等の光の強さ(照度、強度)を出力できる 。消費電力が少ない。

★赤外線がない


 赤外LEDを除き、LEDから放出される光には熱源がほとんどない。
 ただし、LED自体は発熱する。

★点灯時間


 電源投入後、瞬時に点灯

★光の拡散


蛍光灯やランプは、全方向や広い範囲に光を放出できるが、LEDは指向性が高い特徴があり、LED単体(1個)では一方向へは強い光を放出できるが、まんべんなく均等に放出することはできない。
そのため、レンズに工夫したり、LEDを密に配置したりなどの工夫が必要になる。

★熱に弱い


一般的なLEDの保障温度は約80℃程度で、この温度を超えて使用すると、すぐにLEDが故障したり、寿命が半分以下になったりと故障の原因になるため、最適な冷却方法を考えないといけない。