法人設立前から開発を行ってきたヘッドライトコーティング!
ゆっくりではありますが、完成に近づいてきました。
みなさまのご期待に添えるコーティング剤の完成を、いましばらくお待ちください。
下記は、テスト中の一コマで、赤外線ヒーターによる温度分布テストの模様。
ヘッドライトコーティングの溶剤を揮発させるために必要な赤外線ヒーターを使用し
どれくらいの時間で、どれくらいの距離で、希望の温度に達するかのテストです。
この作業、実はとても重要な工程です!!
実は、自動車の製造ラインでもUV硬化型のハードコートが使用されており、
同じ作業が行われています。
次に、紫外線の必要強度[W/cm2]・積算光量[J/cm2]計測
ヘッドライトコーティング剤が、どれくらいの紫外線の量で硬化するかのテストと確認です。
今回使用している紫外線量計測に用いるセンサーは、EIT社のPOWER PUCKです。
日本製にはないフラットな感度特性と、UV-A,B,C,Vの紫外線波長を同時に計測できる優れものです。
ポリカーボネートにヘッドライトコーティング剤を塗布し、センサーと同時に、実験用コンベアに流します。
一定の速度で往復させ、何パス目で完全硬化するかを確認し、その時の積算光量を計測します。
この積算光量が、完全硬化するときに必要な紫外線量になります。
温度サイクル試験
湿度調整付恒温槽を使用し、80℃⇔ -30℃でサイクル試験を行います。
収縮性、密着性、変色性等を計測します。
ここに記載したテストの他、耐衝撃試験、電子顕微鏡による観察、連続荷重引掻き試験、 鉛筆硬度試験、テーバー摩耗試験、⊿E値計測(色彩計)、静的・動的粘度計測等の様々な試験を行い製品化しています。
各種産業に合わせた試験+αを行うことで、品質向上を行っています。
開発の中には、ユーザビリティテストもあり、実際にご使用いただくお客様を想定して、板金業界様・整備業界の各企業様のお力添えをいただき、施工時に起こりうる問題を予見し対策します。
ユーザビリティテスト の結果から・・・
1.ガンスプレーで吹き付ける際の初期粘度
2.吹き付け後のレベリング性能
3.気温が低いときの粘度対策
4.ヘッドライト1台分に必要なコーティング剤の使用量
5.ガンスプレーの選定
などを確認します。
そして、最後のテストで使用する促進耐候性試験機
弊社では、製品の黄変や剥がれ、ひび割れ、チューキング等の劣化状態を確認するために、下記のようなテストを行っております。
★屋外暴露試験(市場での劣化具合の再現)
屋外にサンプル基材を設置し、実際使用する環境(紫外線・気温・雨・汚染物質・・・)にさらし、劣化具合や耐久性を確認します。
★促進耐候性試験機
太陽光線や温度、湿度、雨など、屋外の自然環境の変化を人工的に再現し、劣化を促進させ、いち早く製品の寿命を予測するために使用しています。
製品化する前に、ECEやAMECAの「自動車用ヘッドライトハードコートの基準」に準拠した上記のような指定試験や実暴露試験等を3年以上行い、黄ばみ・剥離等が起こらないことを確認して製品化します。