ヘッドライトコーティングは、ヘッドライトのポリカーボネート素材を紫外線や雨、傷から守るために使用しています。 コーティング剤をスプレーガンで塗布する場合、ガンの種類や設定によって仕上がりが大きく変わるため、適切な選択と設定が重要になります。
今回は、弊社ヘッドライトコーティングを、4種類の低圧ガンスプレーで吹き方や送り方がどのように変わるかを検証しました。
- アネスト岩田 LPH-50-102G
- デビルビス DEMI-DM1-1.1G
- meiji F55-G08
- 恵宏製作所 GR210-G08
- 恵宏製作所 GR210-G06
各種ガンスプレーの設定は、それぞれのガンにあったベストな設定にしてあります。
例えば、アネスト岩田 LPH-50-102G の場合、空気圧は 2.0kgf/cm²、塗料噴出量は 150ml/min に設定しました。(※具体的な設定値は、使用するコーティング剤や環境によって調整してください。)
個人的な感想ですが、私のような素人でも失敗しにくいのは、口径が小さいmeiji F55-G08 / 恵宏製作所 GR210-G08 / 恵宏製作所 GR210-G06あたりでしょうか。meiji F55-G08は、口径が小さく、塗料の微粒化に優れているため、初心者でもムラなく塗布しやすいです。
プロのコーティング業者の方に意見を伺ったところ、「長年の経験と勘で、どのスプレーガンでも均一に塗布できる」という意見がありました。しかし、技術者の動きを観察してみると、コーティングの肌を見ながら吹いているようです。これが技術ですね!!
詳細は動画をご覧ください。動画では、各スプレーガンを使用した際の塗布の様子を比較しています。ぜひご覧ください。
今回の動画では下記のようなスプレーガンの設定です。
アネスト岩田 | 温度環境(参考値)によるガンスプレーの設定 | |||
LPH-50-102G | 20~27℃ | 19℃以下 | 15℃以下 | 10℃以下 |
■ノズル口径[mm] | 1 | ← | ← | ← |
■パターン開き調整[回転] 全締め後の戻し回転数 | 1.5 | ← | ← | ← |
■塗出量調整[回転] 全締め後の戻し回転数 | 2.5 | ← | ← | ← |
■ガン距離 [mm] | 100~150 | 80~100 | 80~100 | 50~100 |
■手元圧 [Mpa] | 0.1 | ← | ← | ← |
■ガン送り速度 [cm/秒] | 20~30 | 30~40 | 40~60 | 40~60 |
■パターン重ね | 1/2~2/3 | ← | ← | ← |
■スプレー回数 | 2~3 | 2~3 | 2~3 | 2~3 |
■コーティング剤の湯煎温度 | 必要なし | 必要なし | 25~30℃にて | 30~40℃にて |
■上記条件で50g材料を連続噴射し、 有効に吹き付けできる時間(気温20℃時) | 約55秒 |
デビルビス | 温度環境(参考値)によるガンスプレーの設定 | |||
DEMI-DM1-1.1G | 20~27℃ | 19℃以下 | 15℃以下 | 10℃以下 |
■ノズル口径[mm] | 1.1 | ← | ← | ← |
■パターン開き調整[回転] 全締め後の戻し回転数 | 1.5 | ← | ← | ← |
■塗出量調整[回転] 全締め後の戻し回転数 | 3 | ← | ← | ← |
■ガン距離 [mm] | 100~150 | 80~100 | 80~100 | 50~100 |
■手元圧 [Mpa] | 0.1 | ← | ← | ← |
■ガン送り速度 [cm/秒] | 20~30 | 30~40 | 40~60 | 40~60 |
■パターン重ね | 1/2~2/3 | ← | ← | ← |
■スプレー回数 | 2~3 | 2~3 | 2~3 | 2~3 |
■コーティング剤の湯煎温度 | 必要なし | 必要なし | 25~30℃にて | 30~40℃にて |
■上記条件で50g材料を連続噴射し、 有効に吹き付けできる時間(気温20℃時) | 約65秒 |
meiji | 温度環境(参考値)によるガンスプレーの設定 | |||
F55-G08 | 20~27℃ | 19℃以下 | 15℃以下 | 10℃以下 |
■ノズル口径[mm] | 0.8 | ← | ← | ← |
■パターン開き調整[回転] 全締め後の戻し回転数 | 2 | ← | ← | ← |
■塗出量調整[回転] 全締め後の戻し回転数 | 4 | ← | ← | ← |
■ガン距離 [mm] | 100~150 | 80~100 | 80~100 | 50~100 |
■手元圧 [Mpa] | 0.15 | ← | ← | ← |
■ガン送り速度 [cm/秒] | 20~30 | 30~40 | 40~60 | 40~60 |
■パターン重ね | 1/2~2/3 | ← | ← | ← |
■スプレー回数 | 2~3 | 2~3 | 2~3 | 2~3 |
■コーティング剤の湯煎温度 | 必要なし | 必要なし | 25~30℃にて | 30~40℃にて |
■上記条件で50g材料を連続噴射し、 有効に吹き付けできる時間(気温20℃時) | 約62秒 |
恵宏製作所 | 温度環境(参考値)によるガンスプレーの設定 | |||
GR210-G08 | 20~27℃ | 19℃以下 | 15℃以下 | 10℃以下 |
■ノズル口径[mm] | 0.8 | ← | ← | ← |
■パターン開き調整[回転] 全締め後の戻し回転数 | 1.5 | ← | ← | ← |
■塗出量調整[回転] 全締め後の戻し回転数 | 4 | ← | ← | ← |
■ガン距離 [mm] | 100~150 | 80~100 | 80~100 | 50~100 |
■手元圧 [Mpa] | 0.1 | ← | ← | ← |
■ガン送り速度 [cm/秒] | 20~30 | 30~40 | 40~60 | 40~60 |
■パターン重ね | 1/2~2/3 | ← | ← | ← |
■スプレー回数 | 2~3 | 2~3 | 2~3 | 2~3 |
■コーティング剤の湯煎温度 | 必要なし | 必要なし | 25~30℃にて | 30~40℃にて |
■上記条件で50g材料を連続噴射し、 有効に吹き付けできる時間(気温20℃時) | 約72秒 |
恵宏製作所 | 温度環境(参考値)によるガンスプレーの設定 | |||
GR210-G06 | 20~27℃ | 19℃以下 | 15℃以下 | 10℃以下 |
■ノズル口径[mm] | 0.6 | ← | ← | ← |
■パターン開き調整[回転] 全締め後の戻し回転数 | 2 | ← | ← | ← |
■塗出量調整[回転] 全締め後の戻し回転数 | 4 | ← | ← | ← |
■ガン距離 [mm] | 100~150 | 80~100 | 80~100 | 60~100 |
■手元圧 [Mpa] | 0.1MPa | ← | ← | ← |
■ガン送り速度 [cm/秒] | 20~30 | 30~40 | 40~60 | 40~60 |
■パターン重ね | 1/2~2/3 | ← | ← | ← |
■スプレー回数 | 2~3 | 2~3 | 2~3 | 2~3 |
■コーティング剤の湯煎温度 | 必要なし | 必要なし | 25~30℃にて | 30~40℃にて |
■上記条件で50g材料を連続噴射し、 有効に吹き付けできる時間(気温20℃時) | 約120秒 |