光硬化パテ（UVパテ、可視光パテ）はLED照射機にもこだわろう！ブラックライト/紫外線ライトの選び方

光硬化パテ（UVパテ、可視光パテ）は、可視光線LEDや紫外線LEDライト（UVライト）やブラックライトを照射することで硬化する便利な補修材です。
自動車板金塗装業、工業塗装、リペア補修、DIYや模型製作、アクセサリー作りなど、様々な分野や用途で活用されています。
しかし、その硬化速度や仕上がりは、使用する光硬化パテとLED照射機やUV照射機によって大きく左右されます。

今回は、光硬化パテに最適なLED照射機の選び方について、詳しく解説していきます。

なぜLED照射機にこだわる必要があるのか？

UVパテは、紫外線に含まれる特定の波長に反応して硬化します。
この波長は、UVパテの種類によって異なります。そのため、適切な波長と強度を持つLED照射機、LEDライトを使用することが、美しい仕上がりと強度の確保に不可欠です。

不適切なLED照射機を使うとどうなる？

不適切な照射機を使用すると、以下のような問題が発生する可能性があります。

硬化不良: 十分に硬化せず、ベタつきが残ったり、密着が悪かったり、強度が不足したりします。
硬化時間の長時間化: 硬化に時間がかかり、作業効率が落ちます。
硬化のムラ: パテ内部まで光が届かず、表面だけが硬化して内部が未硬化の状態になることがあります。また、照射面で光が強いところと弱いところで、硬化状態に差が出たりします。
変形や割れ: 波長が合っていないと、パテが変形したり、ひび割れたりする可能性があります。

UVパテは太陽光でも硬化する？

確かにUVパテの種類によっては、太陽光でも硬化するものがあります。

ただし、太陽光は紫外線強度が安定しないため、硬化にムラが生じる可能性があります。

したがって、より確実に、綺麗に仕上げるためには、LED照射機を使用するのがおすすめです。

光硬化パテに最適なLED照射機の選び方

光硬化パテに適したLED照射機を選ぶ際には、以下のポイントを参考にしましょう。

波長

UVパテの硬化に最適な波長は、製品によって異なります。多くの場合、365nm、375nm、385nm、395nm、405nm の波長が推奨されています。使用するUVパテの仕様書をよく確認し、適切な波長のLEDライトを選びましょう。

照射強度

照射強度が高いほど、硬化速度が速くなります。照射強度は、mW/cm²（ミリワット毎平方センチメートル）で表されます。一般的に、光硬化パテやＵＶパテの硬化には、1000mW/cm²以上の照射強度が推奨されています。

照射範囲

理想的には、硬化させたい範囲に合わせて、照射範囲の広い照射機を選びたいところです。
しかし、強い照射強度でかつ照射範囲の広いものは、非常に高価になります。
照射範囲の広い安価なLED照射機は、照射強度が弱く、硬化に時間がかかる場合があります。
逆に、照射範囲が狭くても、照射強度が強い照射機を使用すれば、パテは数秒で硬化しますので、照射機を振りながら使用することで、照射ムラを抑えることができます。

※価格の参考例:
・当社製品「UXH-10GND」（有効範囲：30mm×30mm）: 178,000円
・UXH-10GNDと同等の照射強度で、有効範囲300mm×300mmの場合：約350～400万円
・UXH-10GNDと同等の照射強度で、有効範囲500mm×500mmの場合：約900～1,000万円

照射時間

UVパテの硬化に必要な照射時間は、パテの種類や厚さ、照射機の出力、波長の種類によって異なります。一般的に、数秒から数十秒で硬化しますが、硬化不足を防ぐために、少し長めに照射することをおすすめします。

安全性

リチウムイオン電池や充電器、変圧器（AC100V→DC変換）を使用している製品は、PSEマークなどの安全規格を満たした製品を選びましょう。
また、長時間の使用でも熱くならない、安全性の高いLEDライトを選びましょう。
作業者は、保護メガネや手袋を着用し、長袖、長ズボンを着用して肌の露出を避けましょう。

その他の機能

タイマー機能、照射モード切り替え機能、角度調整機能など、便利な機能が搭載されている製品もあります。これらの機能があると、より効率的に作業を進めることができます。

LED照射機を使用する際の注意点

LED照射機を使用する際には、以下の点に注意が必要です。

LED照射機を使用する際は、必ず保護メガネを着用しましょう。
UVパテの硬化時間は、照射機の性能によって大きく影響を受けます。使用するUVパテに合わせて、適切な照射機を選びましょう。